価格(税込) ¥ 29,700
「Yearning」と対になる作品。
タンポポの眩しい生命力に、心をかき乱されるような嫉妬や焦りの情動を、強く掴み取ろうとする手指の形に託しました。
ただ、その激しさとは裏腹に、人はどこまでも脆く、葛藤の只中にいる存在。
掴もうとするほどに、その手のうしろから花が透けて見えるのは、自身の内側にある弱さの揺れを示しています。
◆アーティストステートメント
情報・期待・役割が過密化する現代では、怒りや不安、焦りなどの “負に傾きやすい情動” を抱えながらも、それをどう扱えばよいのか分からず内に留めてしまう人が多い。
見過ごされがちな情動の揺れを、線・形・色・質感の対比として抽象的に可視化することで、鑑賞者が自身の内側に沈殿している感情に気づき、そっと触れられるような「余白」を生み出したいと考えています。
◆モチーフとしての「植物」
植物は、意志や感情を持たず、ただ黙然と生を貫く存在。根源的な強さを備えた彼らは、ただそこに在り、繁り、やがて枯れていく。
対する人間は、生きるほどに違和感や不安・焦りを抱え、複雑な情動が絡み合っていく。
膨らんでは沈むその情動に、植物の“静”が触れたとき、微かな揺れが生まれる。
その揺れが、鑑賞者の内側に沈んだ感情の輪郭を、そっと明らかにしていきます。
詳細情報
| 作成日 | 2024 |
|---|---|
| 額装 | 額装なし |
| 技法 | ミクストメディア(アクリル絵具・胡粉) |
| 基底材 | キャンバス・パネル |
| サイズ (長辺 x 短辺 x 厚さ) |
227 mm x 158 mm x 18 mm |
| 重さ | 1kg未満 |
| サイン | サインあり - 表面 |
